化粧品開発の仕事内容とは?

ピペットでビーカーに液体を注入する白衣の女性

「商品開発」のお仕事についてご紹介している連載。第2回は「商品開発の仕事内容」です。

一口で「商品開発」と言っても、業界によって開発している商品は多種多様。

そのため「商品開発」の仕事内容も業界によって異なります。

今回は化粧品業界の商品開発についてご説明します。

化粧品の商品開発とは

「化粧品の商品開発と聞いて、みなさんはどのような仕事を想像しますか?

先日、化粧品会社の研究所を舞台にしたテレビドラマが放送されていたので、研究所で働く研究員をイメージした方も多いのではないでしょうか。

化粧品の商品開発は、ドラマのイメージにもあったように研究的要素が強く、化粧品に配合する成分の組み合わせを「処方」ということから、研究開発や処方開発と呼ばれるのが一般的です。

様々な原料を掛け合わせて試作品を作りながら処方を設計し、最終的な製品像を模索していくのが主な業務となります。」

化粧品開発(処方開発)の仕事内容

化粧品の開発を行う2人の白衣の女性

では化粧品開発の仕事内容を詳しくみてみましょう。

化粧品はスキンケア製品、ヘアケア製品、メイクアップ製品と大きく3つに分類されます。

これらの開発を行うのが、化粧品開発のお仕事です。

具体的には、下記のような業務を行います。

    • 処方設計、既存処方の検討
    • 素材や原料の選定
    • 処方を基に試作品を作成
    • 試作品の各種検査・分析
    • 安全性試験(パッチテスト)の実施

化粧品の商品開発では主に化学物質が原料となるため、研究室で実験器具や分析機器などを使用しながら処方を設計し、試作を繰り返します。

原料が1ml違うだけで全く別のものになってしまうため、場合によっては試作回数が500回を超えることも。

安全性や機能性、使い心地の良さを追求しながら、イメージ通りの製品ができるまで何度も試作の工程を繰り返し、試作品を完成させます。

企業によって業務内容に違いはほとんどありませんが、OEMメーカー(他社製品を製造するメーカー)で働く場合は、顧客の要望に沿った製品づくりを行うことが多くなるでしょう。

一方で自社ブランド商品を開発する場合は、ターゲットの確定やコンセプトイメージの立案など、新商品の企画に携わることがあります。

また、場合によっては目的に合わせて原料そのものを作成する基礎研究業務を含むこともあるでしょう。


化粧品業界を例に、商品開発の仕事内容をご説明しました。

商品開発の仕事と聞くと、華やかなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

実際には化粧品業界に関わらず、商品開発の仕事は細かい作業が多く、とても根気のいる仕事です。

しかし長い年月をかけて何度も試作を繰り返し出来上がった商品が店頭に並ぶときの喜びや達成感は何事にも代えがたく、モノづくりならではのやりがいを感じることができるでしょう。

次回は商品開発の平均年収と待遇事情などをご紹介します。

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