副作用もある? 知っておきたい「トクホ」とのつきあい方

重ねた器とベリー

根強い人気を誇っている、トクホ(特定保健用食品)。

現在認可を得ているトクホ商品は、なんと900品目を超えています。

みなさんの中にも健康を考慮してトクホのマークが付いている商品を選んで購入しているという方も少なくないのではないでしょうか。

実際トクホマークが付いていれば、健康に良くダイエット効果もあるものだと国から保証されているように感じ、安心して購入しているという方もいます。

しかし「トクホ商品で気をつけるべきこと」を正しく認識している方は、まだまだ少ないのが現状です。

今回はトクホ商品と正しくつきあうために知っておきたい2つの知識をご紹介します。

特定保健用食品認定の落とし穴とは?

トクホ商品には「食後の血糖値の上昇をおさえる」「コレステロール値を下げる」「腸の調子を整える」「血圧を下げる」 といった効能が表示されています。

たとえば企業が血糖値の上昇をおさえる効果がある商品を開発した際、この商品を特定保健用食品にするためには、厚生労働省に効能の科学的根拠を提出し審査を受けます。

審査で効能が確認・認定されることではじめて、特定保健用食品を名乗ることができるのです。

しかしこの審査では、血糖値を下げる効果以外の点に関してはチェックが入りません。

「商品に有害な副作用がある」「体に悪影響を及ぼす成分が入っている」「発ガン性物質が含まれている」 といったことは判定の基準に入らないため、血糖値を下げる効果さえ認められれば、特定保健用食品として認定されます。

実際に、厚生労働省からトクホ表示を許可された商品に発ガン性物質が含まれることがわかり、結果的に企業側がトクホ失効届けを提出したという事がありました。

副作用や相互作用の問題もある

手でOKとNGを表現する医師のイラスト

特定保健用食品には副作用や相互作用の問題もあります。

トクホをはじめとする健康に良い食品は、薬と併用することで相互作用をきたす可能性があるのです。

たとえばお腹の調子を整えてくれる作用のあるトクホ商品の中には、一部の薬剤と一緒に服用すると体内への吸収が抑制されてしまう恐れがあるとされています。

また飲み合わせによっては、吐き気や下痢・血栓・尿路結石などの副作用が起こってしまうケースもあるので注意が必要です。

しかしトクホ商品は薬ではないことから、投薬時に飲み合わせを意識するという方はほとんどいないのではないでしょうか。

薬局では現在服用中の薬について確認しますが、健康食品の使用についての確認や患者が自ら申し出るということはほとんど無いでしょう。

その結果、ときに重篤な副作用が起こってしまう可能性も否定できないのです。


本稿を読んだことで、トクホ商品への認識が少し変わったのではないでしょうか。

まだまだ健康食品やトクホ商品に関する正しい認識が世の中に浸透していないため、これだけを読むと、トクホ商品を取り入れるのは良くないことのように思えますよね。

しかし特徴をよく理解せずに摂取したり、より一層の効果を期待して過剰に摂取するなど、間違った取り入れ方をしなければ大丈夫。

しっかり知識を身につけて、正しく取り入れることができれば、副作用を防ぎ、健康につなげることができます。

そのためにも、まずは「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」という一文の表示が義務付けられているように、日々の食生活を見直すことが大切です。

正しく効果効能を理解し、バランスのとれた食事の中で上手に取り入れることができれば、健康の維持や増進への効果が期待できるでしょう。

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