健康食品の専門家「食品保健指導士」ってどんな資格?

野菜と青汁を持つ食品保健指導士

健康志向の高まりが見られる中、健康維持に役立つ食品やバランスの良い食事が注目される機会が増えています。

いわゆる「健康食品」と呼ばれる食品もさまざまな商品が店頭に並んでいますが、消費者の視点からはどれを選べば良いのか、なかなか判断が難しいものですよね。

そんな場面で消費者の相談に応じられる専門家が「食品保健指導士」です。

食品保健指導士は、消費者が健康食品や保健機能食品について正しく理解し、有効に利用するための情報提供やアドバイスができる資格です。

食品保健指導士になるには、どうすればいいのでしょうか。

資格内容や取得方法、具体的な職務などについてご紹介します。

食品保健指導士ってどんな資格?

日本では、いわゆる「健康食品」に明確な定義はありません。

健康の保持や増進に役立つさまざまな食品について、健康食品と幅広く呼ばれています。

トクホでおなじみの特定保健用食品や栄養機能食品などは国の「保健機能食品制度」によって認定を受けていますが、これらは健康食品のごく一部。

このほかにも様々な健康食品がありますが、これら以外の健康食品の安全性などについて、国は特に保証していません。

こうした状況において業界団体である「日本健康・栄養食品協会」は、健康食品の規格基準を設定し、基準を満たした食品に認定マークの表示を許可する「認定健康食品(JHFA)マーク」制度を設けました。

これにより、安心で高品質な健康食品が選びやすくなっています。

「食品保健指導士」は、消費者が健康食品を正しく利用するための指導や相談を行う専門家の育成を目的として、この日本健康・栄養食品協会が設けた資格です。

食品保健指導士の資格を取得するには

食品保健指導士の資格は、日本健康・栄養食品協会が実施する「食品保健指導士養成講習会」を受講し、認定試験に合格することで取得できます。

講習会を受講するには、以下の条件のいずれかに当てはまる必要があります。

  • 医師、薬剤師、栄養士、看護士、保健士等の資格を有している者
  • 大学を卒業し、食品関連業務に3年以上従事している者
  • 短大・高等学校等を卒業し、食品関連業務に5年以上従事している者
  • 財団法人日本健康・栄養食品協会理事長が受講可能と認めた者

受講後、修了評価認定試験に合格すると「食品保健指導士」の資格を授与されます。

食品の安全性や機能性、有用性に関する研究は日進月歩で進んでおり、常に新しい知識や情報を得ることが求められます。

そのため、食品保健指導士の資格は5年ごとの更新制となっています。

資格を更新するには、各種講習会や関連学会・研究会等への参加などで5年間に10単位以上を取得する必要があります。

食品保健指導士の活動内容は?

ファイルを読む白衣を着た食品保健指導士

食品保健指導士は、消費者に対して健康食品や保健機能食品などについての正確な情報を提供したり、正しい利用方法などに関する相談や指導を行ったりします。

また、食品メーカーなど企業に対して関連法規の把握や遵守、必要表示事頂の徹底などについて指導を行い、消費者対応の適正化を図るのも食品保健指導士の仕事です。

食品保健指導士として専業で活動するというよりは、企業や病院などさまざまな職場で食品保健指導士の知識を活かして仕事をするのが一般的です。

職場としては、食品関連企業や老人保健施設、薬局・薬店などが挙げられます。

また、薬剤師や栄養士、管理栄養士などの資格を持つ方が、食品保健指導士の資格もあわせて取得しているケースが多いです。


今後、社会の高齢化などに応じて、健康食品市場はより拡大することが予想され、正しい知識を持つ人も求められるようになるでしょう。

食品関連の仕事に携わる方は、食品保健指導士の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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