品質保証にはどんなスキルが必要?向いている人の特徴は?

パソコンで仕事をしている女性

品質保証の仕事に就くには、どのようなスキルや知識が必要なのでしょうか。

またどのような人が品質保証の仕事に向いているのでしょうか。

今回は、品質保証の仕事に求められるスキルや知識、向いている人の特徴をお伝えします。

品質保証に必要なスキル・知識、活かせる資格

【パソコンスキル(文字・数字の入力)】

品質保証の仕事に、パソコンの入力スキルは欠かせません。

品質保証の仕事は大きく分けて「規格書や食品一括表示などの書類作成業務」と「企業や消費者からの商品に対する問い合わせ対応業務」があります。

どちらの業務も書類作成などパソコンを使用した業務が発生します。

専用のwebシステムやワード、エクセルを多く使用しますが、難しい関数などの使用はありません。

またほとんどの場合、入力するフォーマットが決まっており、情報の転記がメインになるため、高いスキルは不要です。

品質保証の仕事で必要なのは「正確でスピーディー」に入力できること。

普段からインターネットを使用していて、ブラインドタッチやテンキーの使用が苦でなければ、パソコンスキルにおいて特に困ることはないでしょう。

【英語スキル(英作文、英文読解)】

海外から取り寄せた規格書を転記する際などに、英語スキルが必要になります。

食品メーカーが食品を加工・製造する場合、すべてを自社でまかなっている企業もありますが、多くの場合は食品原料を扱うメーカー等から原料を購入しています。

海外メーカーから商品を輸入して販売する場合、販売元から規格書等を取り寄せて、自社の規格書フォーマットに転記する業務が発生します。

規格書は英語で書かれているため、日本語に翻訳して転記しなければなりません。

その他、専用システムの表示が英単語であることも多く、働く企業が外資系か否かに関わらず、品質保証の仕事では英語スキルが求められることが少なくありません。

求められるレベルは、英語に対して抵抗感がなければOKという程度から、ビジネス文書の作成や英論文の読解ができる程の高いレベルまで、企業や業務内容によっても様々です。

一方で、英会話スキルを求められることはあまりありません。

海外メーカー等とのやり取りは、ほとんどがメールで行われます。

時差などの影響もあってか、電話でのやり取りは少ないため、英作文スキルと英文読解スキルがポイントとなるでしょう。

【栄養士・管理栄養士資格、または栄養学や食品原料についての知識】

規格書は、商品パッケージの裏面に記載されているような、原材料情報やカロリーなどの栄養成分情報をまとめた書類です。

原材料情報(小麦粉や砂糖、塩等)や甘味料情報(キシリトール、アスパルテーム等)、栄養素情報(ビタミンC等)の他、商品の製造工程や保存条件など、商品に関するあらゆる情報がまとめられています。

それらの情報を専用のwebシステムやエクセルなどに入力していくのが、規格書作成業務と呼ばれる仕事です。

規格書作成業務では、大腸菌やサルモネラ菌などの微生物に関する情報や化学物質に関する情報に加えて、不飽和脂肪酸など普段あまり耳にすることがないような単語の入力も行います。

聞きなれない単語の入力は、ミスに繋がりやすいものです。

しかし栄養学や食品原料について知識がある方だと、これらの単語に慣れ親しんでいることが多いため、入力ミスを防ぐことができると考えられています。

そのため、栄養士・管理栄養士の有資格者にとって、品質保証は知識を活かすことができる仕事だと言えるでしょう。

【食品表示診断士の資格】

食品表示診断士とは、食品表示検定協会が実施する食品表示検定によって認定される民間資格です。

初級~上級までありますが、受験資格は特に設けられていないため誰でも受験することができます。

初級では食品表示の基礎知識を身につけることができ、食品業界での就業希望者や栄養士などのほか、一般消費者も対象とされています。

この知識を身につけることによって食品を購入する際に自身で安全な製品であることを判断できるようになります。

たとえば文系出身の方で未経験から品質保証を目指したい場合に、食品表示診断士の資格を取得していると採用に繋がる可能性が広がるでしょう。

資格取得にまで至っていない場合にも、食品表示検定のテキストを購入したり、実際に勉強をしていることがアピールに繋がるため、品質保証を目指す方にオススメの資格です。

品質保証に向いている人の特徴

腕を組んで笑うスーツの女性

【慎重な人、確認を怠らない人】

品質保証の仕事は、ミスが許されない仕事です。

企業の信用問題に関わるというのはもちろんですが、一か所の表示ミスが商品の回収問題に繋がって大きな損害を負いかねません。

また、ミスの内容によっては消費者がアレルギーを引き起こしてしまったり、最悪の場合には死に至るほどの大きな事態を招いてしまう場合もあります。

消費者は商品パッケージの表示内容を見て、その食品が安心で安全な商品であるかを判断しています。

言い換えれば、消費者は表示内容を信じるしかないということです。

そのため品質保証は企業にとって重要なポジションであり、一つのミスも許されない責任重大な仕事だと言われています。

これらのような事態を防ぐには、何事も慎重に、確認を怠らない人が向いているでしょう。

【法規やマニュアルを守れる人】

品質保証の仕事には、法規に関する知識が欠かせません。

加工食品に関する表示は、食品衛生法を始めとする複数の法律に基づいて定められています。

お客様相談業務ではマニュアルが完備されていることが多いですが、マニュアルを逸脱することなく的確に対応できることも重要です。

そのため法律やルールなどを守れる人、マニュアルに忠実な人が向いていると言えるでしょう。

【フットワークが軽い人、知識や情報を更新し続けられる人】

じつは食品関連法規は毎年のように変わっています。

今まで問題にならなかった表示が、翌月には法規が変更になったために問題になってしまう・・・ということもあるのです。

そのため、いつも最新の法規を手元にそろえておかなければなりません。

敏感にキャッチアップし、瞬時に反映していくようなフットワークの軽さがある人、今ある知識や情報に満足することなく、常に更新し続けられる人が向いているでしょう。

【いろいろな仕事に前向きになれる人】

品質保証は製品の企画から販売後に至るまで幅広く関わり、社内外や場合によっては消費者とのやり取りが発生する仕事です。

毎日決まった業務を淡々とこなすというよりは、イレギュラーに舞い込んでくる業務も多く、様々な方面からの依頼に対して的確に判断し、応えることが求められます。

また責任重大な仕事であるため、プレッシャーが大きいと感じることもあるかもしれません。

そのため、物事を前向きに捉えられる人、いろいろな仕事に前向きになれる人であれば、それらをやりがいに変えていける力があるため、品質保証の仕事に向いていると言えるでしょう。


以上が、品質保証に求められるスキル・知識や品質保証に向いている方の特徴です。

品質保証の仕事を目指す方、興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

次回は品質保証の給与や待遇事情についてお伝えします。

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