病原性大腸菌O-157の症状や予防法について

お腹を押さえてしかめっ面をしている女性

最近、O-157の発生による被害が多く報告されています。

O-157は高温多湿を好みますので、7月~9月の間は特に発生件数が増えます。

だからといって、涼しくなればまったく発生しないというわけではありません。

O-157は感染すれば死に至るケースもあるものですので、常日頃からしっかり予防しておきましょう。

ここではO-157の症状や原因、予防法などをご紹介します。

O-157とは

人の腸の中には大腸菌と呼ばれる細菌がいますが、普通の大腸菌は下痢などを引き起こすことはありません。

しかし大腸菌の中に、「病原性大腸菌」と呼ばれるものがあり、これらが腸内に侵入することで下痢や腹痛などを引き起こします。

O-157は病原性大腸菌の中でもベロ毒素という、「出血を伴う下痢の原因になる毒素」を生成する腸管出血性大腸菌という類の一種です。

感染すると命にかかわることがあるとして、平成8年に法定伝染病に指定されました。

O-157の症状

O-157の特徴的な症状は、へそから下腹部にかけての強い痛みと、下痢、血便です(血便というよりも、真っ赤な血が噴き出るような症状になります)。

O-157は感染から発生までに潜伏期間があります。

初期の症状には発熱が伴うこともあり、風邪と間違えやすいので注意が必要です。

O-157の感染から発症までの大まかな経緯は以下のようになります。

  1. 感染:症状はなし
  2. 潜伏期間(4-9日間):症状なし
  3. 発症(1日目):水様性の下痢、腹痛、嘔吐、発熱
  4. 発症(3日目):腹部の激痛、血便
  5. 発症(7日目):血小板減少、尿量が減少、溶血性貧血、神経症状

O-157は潜伏期間が長く、感染力が強くなりますので、原因をチェックしてしっかり予防することが肝心です。

O-157の感染経路と予防法

洗面所で手を洗う女性

O-157の感染経路は主に口であると言われており、菌が付着した食べ物や飲み物を摂取することで体内に侵入します。

特に発症原因として報告される件数が多いのが生肉やレバーです。

また、O-157患者や保菌者の便の中にある菌が人の手を介して二次感染することもあります。

O-157の予防法は以下の通りです。

・食べ物をしっかり加熱する

O-157は加熱することで殺菌することができます。食材は中まで火が通るように、しっかり加熱するようにしてください。

肉類は中心部が未加熱になることが多く、そうすると菌が残ってしまいます。

しっかりと菌を死滅させるには、75℃以上で1分以上の過熱が必要です。

・手洗いをする

トイレの後や生肉を触った後、調理後、食後、動物を触った後、帰宅時に、しっかり手洗いするようにしましょう。

O-157はどこに付着しているかわかりません。発症せずにO-157を保菌している場合もあります。

健康だからといって手洗いを徹底せずに食材や調理機器を触ることで、知らず知らずのうちに感染源になってしまうこともあるのです。

・調理器具を使い分ける、もしくは使うたびに洗う

肉類、魚類、野菜類など食材ごとでまな板や包丁等の調理器具を使い分けるようにしましょう。

それだけの道具が用意できない場合は、使うたびに洗剤でよく洗ったり、熱湯をそそいだり、消毒するなどしてください。

・食材は適切に保管する

要冷蔵の食材などは確実に冷蔵庫に保管するようにしましょう。

しばらく使わない食材などは冷凍庫に保管することも大切です。

また、生肉などはほかの食材と接触しないように保管するようにしましょう。


O-157の症状や原因、予防法などを紹介しました。

O-157は感染すると激しい腹痛や嘔吐、下痢、血便などの症状が出て、最悪の場合死に至ることもあります。

しっかり予防をおこない、感染しないようにしましょう。

感染が疑われる場合は、躊躇せずすぐに医者にみてもらうようにしてくださいね。

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