食品ロス削減にもつながる? コンビニで電子タグの実証実験

食品ロス削減にもつながる? コンビニで電子タグの実証実験

経済産業省は平成30年2月に、コンビニの商品に電子タグを導入する実証実験を実施しました。

「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」に基づいたもので、電子タグから取得した情報をサプライチェーンで共有するという内容になっています。

電子タグを導入することでどのような効果が期待できるのでしょうか。

ここでは、経済産業省が実施している、コンビニへの電子タグ導入の実証実験についてご紹介します。

コンビニ電子タグ1000億枚宣言とは

小売業は、少子化による人手不足と労務コストの上昇、また食品ロスや返品という課題を抱いていました。

その課題を解消するため、経済産業省はコンビニの商品ひとつひとつに、情報を共有するための電子タグを貼付するという方針を打ち出しました。

それが「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」です。

2025年までにコンビニで取り扱われているすべての商品に電子タグを導入することを目的としています。

電子タグにより特定の商品がいつどこにいくつあるのかといった情報を共有し、小売業(コンビニ)が抱えていた上記の課題の解消を目指しています。

実証実験の内容

2月に行われた実証実験では、商品に貼付された電子タグから入出荷時に情報を読み取り、それがきちんと実験用に構築された情報共有システムで共有されるかどうかを検証しました。

実証実験が行われた店舗は以下の通りです。

  • ファミリーマート 経済産業省店
  • ローソン 丸の内パークビル店
  • ミニストップ 神田錦町3丁目店

(実験期間:平成30年2月14日~23日)

この実験は以下のパターンで行われました。

・物流センター経由

実験に使う加工食品や日用品を実験用物流センターに集め、商品のひとつひとつに電子タグを貼付。センター内で電子タグの読み取り、情報共有システムとの連携を行いました。

データの読み取りが完了したのち、実験用商品を上述の店舗へ出荷。店舗において電子タグの読み取りを行い、情報共有システムとの連携を行いました。

・店舗直送

メーカーから店舗へ直送されている商品に関しては、メーカーにおいて商品に対する電子タグの貼付を行い、情報共有システムとの連携を行ったうえで、実験店舗へと直送。

店舗においても、入荷時、販売時に電子タグの読み取りが行われ、情報共有システムとの連携が行われました。

電子タグにより食品ロスを減らすことができる

電子タグにより食品ロスを減らすことができる

コンビニなどの小売業において、食品ロスが大きな問題になっています。

食品ロスが発生する主要な原因には、「消費者が賞味期限の長い商品を選んで購入する」というものがあります。

その対策として、「賞味期限の近い商品を安くする」というものがありますが、それを実現するための情報共有を、電子タグにより行うことができるのです。

従来のバーコードでも商品の情報を共有することは可能ですが、その場合はコンビニの店員が手作業で情報の確認をしなければならず、人手不足の店舗では思い通りに行うことができません。

電子タグを導入することで、自動的に価格表示を変更することができます。

また、製造段階から電子タグで情報を共有するため、商品の過剰生産を防ぎ、食品ロスを防止することができると期待されているのです。


経済産業省は2025年までにコンビニの取り扱い商品すべてに電子タグを貼付し、情報を共有できる環境を構築することを目指しています。

電子タグの導入により、小売業がますます活性化するといいですね。

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