目次
加工食品を販売するときには、産地や消費期限などを明確に記載しなければなりません。
食品表示法による表示は「消費者にとって食品の特徴が分かりやすいように」という観点でルール化されています。
しかし、食品を販売する事業者側としては「どう記載すればいいのか分からない」と感じてしまうこともあるものです。
そこで今回は、食品を販売するときに必ず知っておきたい、食品表示のルールについてご紹介いたします。
食品表示法が制定された理由とは?
食品表示は、消費者にとって必要となる情報をまとめたものです。
消費者は食品の内容を理解し、安全なものや体にいいものを選ぶために、食品表示を重要な情報源とします。
食品表示法はもともと、食品衛生法とJAS法、健康増進法の3つのルールが混在したものでした。
しかし、3つの制度を参照するのは複雑で分かりにくいという問題があったため、2015年にこれらのルールを統一した食品衛生法が誕生したのです。
食品表示の義務表示と任意表示について
現在の食品表示は、必ず記載しなければならない「義務表示」と、記載するか否かを自由に選択できる「任意表示」に分けられます。
食品の種類によって、表示しなければならない情報の内容は異なります。
たとえば農産物や生鮮食品ならば「名称」と「原産地」の表示が義務付けられているのです。
加工食品の場合には「食品の名称」「原材料名」「内容量」「消費期限または賞味期限」「保存方法」「製造者等の名称および住所」「アレルギー情報」「栄養成分表示」などが基本の表示事項となっています。こういった表示事項をまとめて表示することを一括表示と呼びます。
特に重要な食品表示の3項目について
食品表示法で特に重要視されるのは「消費期限」「保存方法」そして「アレルギー表示」です。
これらは消費者が食品を安全に摂取するために必ず必要とされる情報であり、加工食品には必ずこの3項目を表示しなければなりません。
アレルギー情報に関する表示は、基本的に個別表示をすることになっています。
ただし、加工食品は複数の原材料を使って調理加工されていることが多いものです。こういった場合には「一部に小麦、卵、大豆を含む」といった、一括表示をしても問題ありません。
食品表示は見やすく表示する必要がある
食品表示は、表示すべき内容だけでなくレイアウトなどについても細かい定めがあります。
食品表示ラベルは見やすさを考慮してパッケージの色と対照的にします。
文字の大きさも8ポイント以上と定められているので気をつけましょう。
食品表示の内容が間違っていたり印刷ミスがあったりした場合には、商品の自主回収が必要になることもあります。
また、食品表示法に違反した場合には罰金などの罰則が課せられることもあるので、表示方法には細心の注意を払うようにしたいですね。
販売するすべての加工食品には、食品表示法のルールに定められた記載が必要です。
自社で正確な食品表示をするのが難しい場合には、食品表示診断士の資格者に依頼をしたり、食品表示ラベルを作成できるサービスを利用したりするのも有効な方法といえます。
食品表示は消費者の食の安全を守るための決まりなので、表示方法をきちんと確認しておきたいですね。
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