転職や派遣登録の際に作成する職務経歴書。「正社員としての職務経験を書く書類でしょ？」と考えている方も多いかもしれませんが、決してそうではありません。

職務経歴書は、あくまで「これまでのすべての職歴、またその中で得た経験やスキル」を記載する書類です。

「すべての職歴」には派遣として働いたものも含み、企業や派遣会社は、それら職歴から、採用不採用の決定をしたり、おすすめのお仕事を提案したりします。

「派遣でしか働いたことがないから、職務経歴書は適当でいいや」と手を抜いてしまうと、あなたの経験やスキルを正当に判断されず、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。

ここでは研究開発職を目指す方向けに、派遣社員として働いていた期間について、職務経歴書をどのように書けばいいのか、書き方やポイントをご紹介します。

職務経歴書に書くべき派遣社員経験とは

応募する企業と同じ職種で働いていた

派遣社員であっても応募する企業と同じ職種で働いていた場合には、ぜひその経験や実績を職務経歴書でアピールしましょう。

企業から即戦力だと思ってもらえれば、採用の可能性がぐっと上がります。違う業界や職種であったとしても、応募先の企業と何かしら接点を見つけて職務経歴書に記載すれば、面接での自己PRをスムーズに進められます。

接客や販売で培った対人スキルがあれば事務職はもちろん営業職でも活かせますし、パソコンや事務処理のスキルは幅広い職種でアピール可能です。

一年以上の就業経験がある

派遣社員として一年以上の就業経験があるときも職務経歴書に記載すべきです。

企業は長く一緒に働いてくれる社員を求めていますので、長期の就業経験があれば好印象を抱いてもらえることでしょう。

一つの職場に長く務めるには忍耐力と共に人間関係を円滑にするためのコミュニケーション能力も必要となりますので、そういった内面に対するプラス評価につながりやすくなります。

職務経歴書でアピールすべきポイント

実務経験や業務スキル

派遣社員として働く中で得た経験やスキルは、一番にアピールすべきポイントです。

〇％の効率化に成功した、1時間でこのくらい処理できる、など数字で実績を説明できるとより説得力が高まります。

また、研究分野などの場合は、どのような実験に携わったのか、どのような分析手法を用いたのか、どのような機器を利用したのか、といった点も重要です。

分析手法や機器は実験によって異なるもの。単に「実験や研究に関わりました」というだけの記載では、具体的にどのようなスキルを持っているのか判断ができません。

「会社名、職種」だけを記載するのではなく、実験内容から手法、使用機器まで詳細に記載しましょう。それらの情報が、即戦力として働いてもらえるかどうかの判断基準になります。

職場での順応性やコミュニケーション能力

派遣社員として働くと大企業から中小企業まで、さまざまな職場を経験していることもあるでしょう。

それぞれで異なる企業風土や慣習がある中で、どのように順応していったのか、職場の人とどのような人間関係を築いたのか、なども大切なアピールポイントです。

新しい環境でも周囲とコミュニケーションをとりながら自分の力を発揮できる、魅力的な人材と思ってもらえる可能性が高まります。

職務経歴書を書く時の注意点

派遣契約の守秘義務事項を確認する

派遣先で働くために契約を結ぶとき、守秘義務が課されている場合があります。

業務で知りえた情報はもちろん、時には派遣先の企業名も公開してはならないことになっている場合がありますので、契約内容をよく確認しましょう。

職歴が多くても省略しない

派遣契約期間が短く職歴が多い場合でも、単に内容を省略してしまうのはあまりオススメできません。

職歴の多さを引け目に感じる方もいるかもしれませんが、「職歴の多さ=経験やスキルの多さ」と考え、それまでの職歴の中で培った経験やスキルについて詳細に記載しましょう。

分析機器の利用、PC操作、英語を使った仕事など、職歴が多ければ実際に携わった業務も多くなるものです。

企業に対するアピールポイントになりますし、派遣会社があなたに合った仕事を探すときのヒントにもなりますので、より自分にマッチした仕事を紹介してもらいやすくなりますよ。

職務経歴書は自己PRのために必要な大切な書類です。

職務経歴書は自己PRのために必要な大切な書類です。企業に自分のスキルをアピールしたり、登録した派遣会社に希望した仕事を紹介してもらったりするためにも、雇用形態にかかわらず、詳細な職歴を記載するようにしてくださいね。

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