派遣社員は派遣会社・派遣先のどちらの就業規則に従うべき?

派遣社員として働いていると、派遣会社と派遣先それぞれの「就業規則」を説明されるケースがあります。この場合、どちらの就業規則に従えばよいのでしょうか?

ここでは派遣社員の「就業規則」についてのルールや、注意点を解説します。

【結論】派遣社員は「派遣会社」の就業規則に従う!

派遣社員が派遣先で働くときは、派遣会社で決められた就業規則を順守します。

これは、直接の雇用を結んでいるのが派遣会社だからです。そのため派遣社員は、派遣先の就業規則が適用されません。

ただし、派遣先の業務や労働条件に関しては、契約書(就業条件明示書)に記載されている内容を守る必要があります。これは、業務内容を指定して派遣契約を結んでいるためです。

派遣会社と派遣先、それぞれで適用される決まりは?

派遣会社と派遣先において、それぞれで適用される決まり事には違いがあります。

たとえば派遣会社の就業規則では、おもに「雇用条件」が細かく決められています。労働条件に関しては「派遣先の就業規則に準じる」とし、契約書にもその旨が明記されるケースが多いでしょう。

一方、派遣先との契約書では、直接的な「労働条件」について決められています。

【派遣会社の就業規則で決まるもの=雇用関係の条件】

  • 退職や解雇、定年に関する条件
  • 懲戒処分の条件
  • 賃金の支払いに関するルール

【派遣先の契約書で決められるもの=労働条件】

  • 労働時間、休憩、休日
  • 安全衛生
  • 服装規定

派遣社員として就業する際には、派遣会社の就業規則、派遣先との契約書の両方を確認しておきましょう。

派遣社員が“懲戒事由”にあたる行為をしてしまったら?

派遣社員として派遣先で働いている間に、派遣先の就業規定で「懲戒事由」にあたる行為をした場合はどうなるのでしょうか。

この場合、派遣先は直接の雇用関係にないため、処分を下せません。あくまでも派遣会社が処分を決定します。ただし、派遣先企業は派遣社員、および派遣会社へ「損害賠償」を請求することはできます。

もし派遣先の“就業規則の強制”や“契約外の仕事の強制”に遭ったら?

派遣先の指揮命令者は、派遣会社が明示する就業条件を確保しなくてはなりません。

そのため、派遣先が派遣社員に自社の基準で懲戒処分をすることはできないのです。

たとえば「派遣社員が副業をしていて、派遣先企業が就業規則で副業を禁止している」という場合。

この場合、派遣先が副業を禁止していても、直接の雇用先である派遣会社が副業を禁止していなければ、違反にはなりません。派遣先にとがめられたとしても、派遣会社が認めているならセーフということになります。

また派遣先は、契約書に違反する業務を派遣社員に指示することができません。

もし契約書で定めた業務範囲外の仕事を依頼する場合は、派遣会社と相談し、契約書を作成しなおす必要があります。なお、契約書の就業条件に関するルールが労働基準法違反だった場合は、契約を無効にできるということも覚えておきましょう。

派遣社員は就業規則と契約書をしっかり確認しよう

派遣社員がお仕事をする際は、派遣会社が定めた就業規則を順守することが大切です。ただし休憩や休日などの労働条件については、派遣先が個別で定める契約書(就業条件明示書)で取り決められたルールに従います。

お互いが気持ちよく働くためには、契約書を受け取ったら隅まで確認することが大切。不明点や疑問があった場合は、派遣会社に確認してもらい、トラブルを防ぎましょう。

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