食品等の商品パッケージ作成時には法律に基づいた表記を行う必要があり、違反した場合は行政などから改善命令を受けるほか、業務停止命令や違反業者として情報公開されるリスクがあります。
流通している違反商品を回収したり、場合によっては損害賠償が発生するなど、企業は大きな損害や信頼損失を被ることになるため、これら商品パッケージについてのルールは、しっかりと理解しておきたいものです。
この記事では、商品パッケージに関する法律にはどのようなものがあるのかについて紹介していきます。
具体的にどのような点にルールが設けられているのか、確認しておきましょう。
食品パッケージに関するルールとは?
食品パッケージに関する法律には、「食品表示法」「景品表示法」「著作権法」「商標法」などがありますが、これらは、パッケージの文字に関するものと画像に関するものとに分けることができます。
文字に関する法律
商品パッケージの文字に関する法律には、「食品表示法」と「景品表示法」があります。
「食品表示法」は、食品の衛生を保ち安全性を確保するためのルール(食品衛生法)と、消費者が自由に選択できる機会を確保するためのルール(JAS法律)と、国民の栄養・健康改善のためのルール(健康増進法)から成りたつ法律です。
食品パッケージには商品名や販売者、製造者のほか、原材料名、賞味期限、保存方法などの記載が、栄養成分表示ラベルには、熱量、タンパク質、脂質、炭水化物、食塩相当量などの表示が義務付けられています。
また、それらを消費者にわかりやすく表示するために、文字の色や大きさについても規定されています。
「景品表示法」では、実際の内容よりも優良なものであると消費者が誤認する表示が禁じられています。
画像に関する法律
食品パッケージの画像に関する法律には、「著作権法」「商標法」「不正競争防止法」があります。
「著作権法」では、制作物の著作者の許可を得ずに使用することが禁止されており、 「商標法」では文字や画像などについて商標権が取得されたものの使用が禁止されています。
また、商標法に抵触しなくても、パッケージデザインが既存の他社製品と酷似しているものは、消費者が他社製品と勘違いして購入する恐れがあることから、「不正競争防止法」によって禁止されています。
そのため、パッケージデザインでは、既存商品と同じ画像を使用していないかどうか、デザインが酷似していないかどうか、キャッチコピーと似たフレーズを使用していないかどうか、よく確認することが大切です。
食品のパッケージデザインでは消費者の目を引き、購入意欲をそそるデザインを重視するなかで、それ以前にまず、関連する法律に沿ったものであることが重要です。
商品パッケージに関する法律は、文字と画像とで適用となる法律が異なるため、両方を踏まえてチェックするようにしましょう。
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