研究職の派遣は高時給!気になる平均時給は?

派遣社員の時給は、パートやアルバイトよりも高いと聞いたことがある人は多いと思いますが、実際にどれくらい高いのかご存知でしょうか。

自分の憧れの仕事や好きな仕事に就きたいと考えていても、やはりお金のことは気になるものです。

今回は、派遣社員の時給の傾向について、派遣の時給が高い理由、研究職の派遣の時給平均について派遣で時給アップする方法を解説します。

派遣の仕事に興味がある人、研究職派遣の時給を知りたい人はぜひ参考にしてみてください。

派遣社員の時給の傾向

派遣社員の時給にはいくつかの傾向があります。

業種・業務による時給差

研究職、IT関連、医療、金融など、専門性が高い仕事の時給は高く、一般事務やサービス業などの時給は比較的低めであることが多くなっています。

地域による時給差

都市部の時給は高く、地方の時給は低めの傾向があります。一般社団法人 日本人材派遣協会のデータによると、東京都・愛知県・大阪府の派遣社員の平均時給は1,697円、その他の地域の派遣社員の平均時給は1,371円と326円の差が発生しています。

(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会 派遣社員WEBアンケート調査

知識・スキル・経験による時給差

専門的な知識・スキルを持つ派遣社員、豊富な業務経験を持つ派遣社員は高い時給で働ける傾向があり、未経験者の場合は時給が低くなる傾向があります。

派遣社員の時給は上昇傾向にある

2024年7月時点では、派遣社員の時給は上昇傾向にあるといえます。

厚生労働省が調査・公表している「令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)」によると、派遣労働者の平均時給は1,996円で前年の1,962円から1.7%増となっています。

これは、無期雇用派遣、有期雇用派遣、それぞれの協定対象派遣労働者すべての平均時給で、求人票でよく目にする有期雇用派遣だけで見ると令和4年度の平均時給が1,708円で前年の1,676円から1.9%増です。

平均時給(令和4年度)平均時給(令和3年度)前年比
派遣労働者平均1,996円1,962円101.7%
無期雇用派遣2,058円2,029円101.4%
有期雇用派遣1,708円1,676円101.9%
派遣労働者の賃金

厚生労働省は派遣業務を74に区分けして業務別の平均金額も公表しており、集計結果を見ると大半の業務の時給が上がっていることがわかります。

つまり、派遣業界の一部に限った話ではなく、派遣社員全体の賃金が上がっているということになります。

(参考:厚生労働省 令和4年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報)

高時給者層の割合が増加傾向にある

派遣社員の時給が上がった要因の1つとして、高時給者層の割合が増加傾向にあることが挙げられます。

一般社団法人 日本人材派遣協会が行った調査によると、東京都、愛知県、大阪府の派遣社員の時給分布において、時給1,750円以上だけが前年と比較して増えており、1,750円未満は前年比較で減少しています。

2023年2022年差異
1,750円以上38.6%25.0%+13.6ポイント
1,500円~1,750円未満44.2%48.6%-4.4ポイント
1,250円~1,500円未満15.6%23.1%-7.5ポイント
1,000円~1,250円未満1.6%3.3%-1.7ポイント
1,000円未満0.0%0.0%差異なし
派遣社員の時給平均(東京都、愛知県、大阪府)

(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会 派遣社員WEBアンケート調査

なぜ派遣の仕事は時給が高い?

一般的に派遣社員の時給は、パート・アルバイトの時給よりも高いケースが多くなっていますが、なぜ派遣の仕事は時給が高いのでしょうか。

1つ目の理由は、派遣の雇用形態にあります。派遣社員は有期雇用契約で働くケースが多く、企業は必要な人材を必要な時に確保できるため、人員を補充したい場合は時給を高く設定して人を集めます。

2つ目の理由は、福利厚生の違いです。派遣社員は住宅手当などの各種手当や交通費などの福利厚生が受けられない場合がありますが、その代わりに時給を上げています。

3つ目の理由は、高い専門性を持った優秀な人材を確保するためです。優秀な人材には需要があるため、時給を高くしないと求人を出しても人が集まりません。

そのため、派遣先企業が求めるスキル・知識・業務経験を持つ場合は、高時給の求人を見つけやすくなりますし、理系職など求められる能力が高い求人の場合はさらに時給が高くなる傾向があります。

研究職の派遣で仕事をする場合の平均時給は?

派遣の時給は上昇傾向であり、高い専門性やスキル・知識が求められる研究職の時給は派遣の職種の中でも高くなっています。

では、実際にはどのくらいの違いがあるのでしょうか。

派遣の時給相場と理系職種の時給相場を比較してみましょう。

派遣の主な職種別時給相場

派遣の主な職種別時給相場をご紹介します。

一般社団法人 日本人材派遣協会が公表しているデータによると、ほとんどの職種で時給1.000円〜1,750円以上と幅があるため、最も構成比が高い金額帯と構成比を以下に記載します。

業務時給構成比
オフィス系(デスクワーク中心)1,500円~1,750円未満41.4%
オフィス系(デスクワーク以外)1,250円~1,500円未満41.1%
営業・販売・サービス系1,500円~1,750円未満34.0%
IT技術・通信系1,750円以上62.4%
クリエイティブ系1,750円以上41.4%
製造・軽作業系1,000円~1,250円未満62.0%
その他1,250円~1,500円未満29.6%

IT技術・通信系、クリエイティブ系といった専門性が求められかつ需要が高い職種の時給は高い傾向にあります。

(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会 派遣社員の賃金と派遣料金

理系職種の平均時給

派遣社員に知識やスキルが求められる理系職種の平均時給は、派遣業界の中でも高く設定されています。

弊社RD SUPPORT人材派遣でお預かりしている派遣求人の例を見てみると、理系派遣が関わるケースの多い職種の時給相場と主な仕事内容は以下の通りで、理系派遣の場合は、技能者や研究補助者として研究・実験業務のサポートを主に行います。

品質管理

品質管理の平均時給は1,600円〜1,800円です。

品質管理は、製造された製品を検査して品質をチェックする仕事です。また、製品製造のための計画や生産体制、仕組みのチェックも業務の範囲に含まれます。

品質保証

品質保証の平均時給は1,700〜1,800円です。

品質保証は、製品の品質が確保されていることを確認し、それを保証することです。

具体的な業務には、販売後に製品に問題が発生した際の対応や、顧客サポートの体制整備が含まれます。また、これらの対応から得たデータを社内にフィードバックすることも重要な任務です。

商品開発

商品開発の平均時給は1,600〜1,700円です。

商品開発は、その名のとおり商品や製品を開発する仕事です。

市場のニーズを調査し商品企画が新商品のイメージやアイデアを作り、それを受けて実際に商品化するまでを担当します。

また、商品開発の業務は新商品を開発するだけではなく、既存商品の改善や改良など、商品の価値を高めるのも業務の範囲になります。

商品に関する知識はもちろん、市場のニーズを把握するマーケティングスキル、社内外との調整をするコミュニケーション能力などが求められる仕事です。

基礎・応用研究

基礎・応用研究の平均時給は1,700〜2,000円です。

基礎・応用研究とは、研究職の種類のことを指します。

基礎研究は、新しい知識、技術、理論の発見を目指す研究です。これまでにないものを創造する研究のため、忍耐力や根気、発想力などが求められる仕事です。

応用研究は、基礎研究で発見された知識・技術を使って、製品開発やシステム開発などの形で研究成果を具体化する仕事です。

基礎研究の成果を理解するための専門知識が必須で、市場のニーズを把握する力、研究結果と結びつけ製品化する発想力が必要な仕事になります。

臨床開発・治験

臨床開発・治験の平均時給は1,900〜2,000円です。

臨床開発は、新しい医薬品の安全性や有効性を評価し、そのデータを資料にまとめ、厚生労働省に承認申請して承認を得るまでを仕事の範囲としています。

治験は、ヒトで新薬の安全性を確認する「臨床試験」のことを指し、新薬を販売するための必須課程です。

新薬の開発から、承認され世に出るまでは時間がかかりますが、新しい治療方法を探している患者さんの助けになり、多くの人に貢献できる仕事です。

特定保健指導

特定保健指導の平均時給は1,600〜1,700円です。

特定保健指導は、生活習慣病やメタボリックシンドロームなどの予防や改善を目的とし、食事や運動、生活習慣の見直しなど具体的な指導をする仕事です。

健康診断の結果を元に生活習慣の問題点を見つける力、対象者への指導力、カウンセリング力やコーチング力が求められます。

実務としては、自宅や職場に赴いての面談指導、電話・メールでの生活習慣改善のサポート、支援内容の報告書作成や情報管理が挙げられます。

派遣で時給アップを目指すには?

派遣社員は時給制で働くケースが多いため、収入を増やすためには時給をアップさせる必要があります。

しかし、「どうやって時給アップさせるのかわからない」「時給の話を派遣会社にするのは失礼ではないか」という人も多いのではないでしょうか。

ここでは、派遣で時給アップを目指す方法をご紹介します。

派遣会社に交渉する

派遣社員が時給アップを目指すなら、派遣会社と交渉しましょう。

ただし、何の準備もしないまま交渉しても時給アップは難しいので、派遣会社の担当者が判断できる材料を揃え、タイミングをみて交渉することが重要です。

判断材料としては、仕事で成果を挙げた、同じ仕事をしているのに他の派遣会社の方が時給が高い、仕事の内容と時給の金額が見合っていないなどが考えられます。

派遣会社の担当者に話す場合は、仕事の成果・他社の時給ともに具体的な数字を出しながら交渉してください。

交渉のタイミングも重要です。例えば、契約期間中に突然時給アップを申し込まれても派遣会社はすぐに対応することはできません。

契約更新の1ヶ月前くらいに、相談という形で時給アップができないか話をしてみてください。

スキルアップに取り組む

スキルアップに取り組むことでも、派遣の時給アップが目指せます。

スキルアップすればできる業務の幅が広がるので、より派遣先企業に貢献できるようになります。

特に、資格取得という目に見える形でのスキルアップであれば、より説得力が増すため、業務に関連する資格を調べておくことも重要です。

どんな資格を持っていれば時給アップの条件になるのかを、派遣会社に確認しておくのも良いでしょう。

RDサポートなら、高時給の仕事がたくさん

より条件の良い仕事を探すなら、1つの分野に特化した派遣会社に登録することや複数の派遣会社に登録することが重要になります。

世の中にある求人情報すべてを1つの派遣会社が網羅していることはなく、派遣会社ごとに得意な業種や地域があるため、自分が希望する条件の仕事を探すためには自分に合った派遣会社を選ぶ必要があります。

特化型の派遣会社なら、その会社が得意とする分野の求人を数多く持っているため、自分のスキルや知識を活かせ、かつ高時給の仕事が見つかりやすくなります。

また、同じ企業の同じ業務の求人があったとしても、派遣会社によって提示される時給が異なるなど、待遇差が発生するケースがあるため、派遣会社は複数登録して条件を比較できるようにしましょう。

理系や研究職の仕事に特化しているRDサポート

RDサポートは理系や研究職の仕事に特化している派遣会社です。

食品・創薬・製薬・臨床分野の求人紹介を得意としていて、大手上場企業からベンチャー企業まで1,000社以上の企業との取引実績があるため、たくさんの選択肢から研究開発職の求人を探すことが可能です。

「憧れの研究職で働きたいけど、就職難易度が高くて実際に働くのは難しい」そんな悩みを持つ人は、研究職の派遣として働くのはいかがでしょうか。

派遣社員という働き方であれば、正社員よりも就職の難易度は下がり、研究職の仕事に就ける可能性が上がりますので、夢が実現できます。

紹介予定派遣という、正社員登用を前提とした求人案件もご紹介可能ですので、派遣社員から正社員へキャリアアップしたい人は、RD SUPPORT人材派遣への登録を検討しましょう。

RDサポートは高時給の仕事をご紹介可能

派遣業務の中でも研究職の時給はトップクラスで高くなっていますが、RDサポートは研究開発職に特化した人材派遣会社ですので、高時給の求人案件を多数取り揃えています。

一般的な派遣社員の平均時給は1,500円〜1,700円と言われていますが、研究職の派遣なら時給2,000円を超える求人もあります。

理系のスキルを活かして、高い時給で働きたいという人は、RD SUPPORT人材派遣に登録して担当者に求人情報を紹介してもらいましょう。

親切・丁寧なキャリアサポート

RDサポートは親切・丁寧にあなたのキャリアをサポートします。

ご登録時にいただいた資料を拝見し、学生時代の履修分野や職務経歴、希望する就業条件や将来目指す姿など、じっくりお話をお伺いしながら様々な角度からのヒアリングを行ってから、あなたにピッタリの仕事をご紹介します。

もし、現時点で希望する仕事に経験やスキルが満たない場合も、私たちがご提案できること・できないことを正直にお伝えし、希望を叶えるためのプロセスをゴールまで伴走いたします。

特化型の人材派遣会社であるため、業界に精通していて的確なアドバイスとスピーディな問題解決が期待できるのも強みです。

就業中の悩みごとや応募中求人に関する相談など、ささいな疑問や不安を感じたら気軽にご相談ください。

まとめ

今回は、派遣社員の時給の傾向について、派遣の時給が高い理由、研究職の派遣の時給平均、派遣で時給アップする方法を解説しました。

派遣社員の時給は年々上昇傾向にあります。

より良い条件で働きたい人は、自分のスキルや知識を活かして時給が高い業種を選ぶのがポイントです。

また、特化型の派遣会社に登録する、複数の派遣会社に登録するなど派遣会社の使い方も大事になりますので覚えておきましょう。

派遣社員に興味がある人は、RD SUPPORT人材派遣に登録して、自分のキャリアプランを考えてみましょう。